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論文

J-PARC大強度高周波駆動負水素イオン源の運転状況

神藤 勝啓; 大越 清紀; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 川井 勲*; 池上 清*; 上野 彰

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.928 - 931, 2023/11

2014年秋よりJ-PARCで運用を開始した高周波駆動型大強度負水素イオン源の2022年秋から2023年夏までの運転状況について報告する。J-PARCでは、リニアックで50mAの負水素イオンビームを引き出すために、イオン源よりビームエネルギー50keVでビーム電流60mAのビームを生成・引き出している。これまで、J-PARCでは2022年夏までの運転で4001時間のイオン源連続運転を達成した。また、2022年秋より運転を再開した後、イオン源は年末年始や年度末の運転休止期間などを挟んで、2023年6月まで途中で交換することなく、1台のイオン源で運転を継続した。本発表では、J-PARC負水素イオン源の運転状況を報告する。また、イオン源グループで試験を進めている高周波プラズマ生成用のJ-PARC製内部アンテナの状況についても併せて報告する。

論文

324MHz高周波駆動の大強度負水素イオン源のマッチング回路の設計

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 和田 元*

Proceedings of 20th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.392 - 395, 2023/11

J-PARCなどの大強度陽子加速器施設やITERなどの中性粒子入射加熱施設で用いられている高周波負水素イオン源では、駆動周波数が1$$sim$$2MHzの高周波源を用いてイオン源内プラズマを生成している。我々はこれまでにこのような数MHz帯域の高周波源を用いたイオン源より引き出された負水素イオンビームが、駆動周波数またはその2倍高調波成分をもって揺動していることを示してきた。これは、イオン源内のプラズマ密度が高く、イオンプラズマ周波数よりも低い周波数の駆動周波数でプラズマを生成していることが原因である。そこで、我々はイオンプラズマ周波数よりも高い周波数、例えばJ-PARCリニアックの高周波源(クライストロン)の周波数(324MHz)でイオン源プラズマを生成した場合に、引き出された負水素イオンビームの揺動が抑えられると考えた。そのために、先ずは高周波源からの入力電力を損失無く、イオン源内プラズマに投入するための整合回路の設計を行った。本発表では、新たな高周波源を用いることを検討した経緯と整合回路の設計結果について報告する。

論文

Development of a single-ended magnetic alloy loaded cavity in the Japan Proton Accelerator Research Complex rapid cycling synchrotron

山本 昌亘; 野村 昌弘; 沖田 英史; 島田 太平; 田村 文彦; 原 圭吾*; 長谷川 豪志*; 大森 千広*; 杉山 泰之*; 吉井 正人*

Progress of Theoretical and Experimental Physics (Internet), 2023(7), p.073G01_1 - 073G01_16, 2023/07

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Physics, Multidisciplinary)

J-PARC 3GeVシンクロトロンでは、ビームの加速に金属磁性体を装荷した加速空胴を使用している。金属磁性体の広帯域特性を利用して、ビームを加速する周波数だけでなく、その高調波も増幅する多重高調波励振によってビームの安定加速を実現している。既設の空胴は真空管増幅器において、加速電場を発生させる絶縁ギャップの前後に個別に電圧を印加するプッシュプル励振となるよう設計されている。プッシュプル励振は、ビームを加速しない状態では高調波歪みを抑制でき、さらに空胴の長さを短くできる利点がある。しかし、大強度ビーム加速時にはビームが誘起する電圧によって多重高調波励振が歪められ、それを補正するために絶縁ギャップの前後にかかる陽極電圧振幅が深刻な不平衡を引き起こし、真空管の動作を制限してしまう。現状では、設計値である1MWビーム加速は達成できているが、より安定な運転を行う上では真空管の不平衡が問題となる。この問題を避けるため、シングルエンド励振の空胴を開発した。シングルエンド励振は本質的に不平衡が起こらず、さらに既設の空胴に対して遥かに少ない電力消費を達成できることが分かった。

論文

大強度高周波負水素イオン源用J-PARC製内部アンテナのガス放出特性

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 大越 清紀; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 小栗 英知

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.675 - 679, 2023/01

J-PARCでは、アンテナの製作法や製作したアンテナの性能を理解することを目的として、J-PARC製内部アンテナを試作し試験を進めてきている。内部アンテナによる高周波放電により高密度プラズマを生成した時のガス放出特性を調べた。イオン源下流に設置した四重極質量分析器による残留ガス分析及びイオン源内プラズマの分光計測より、J-PARC製内部アンテナから顕著な不純物が放出されていないことが確認された。この内部アンテナを用いてJ-PARC高周波負水素イオン源より引き出した負水素イオンビームのエミッタンスは、これまでのSNS製内部アンテナの場合と同様の大きさであることが分かった。

論文

J-PARCイオン源長時間運転後のRFアンテナ寿命評価

柴田 崇統*; 石田 正紀*; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 大越 清紀; 神藤 勝啓; 小栗 英知

Proceedings of 19th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.863 - 867, 2023/01

J-PARC利用運転時間(年間約7ヶ月間)の安定なビーム供給を目指して、近年J-PARC高周波イオン源の連続運転期間が、徐々に延伸されてきた。2020年11月から2021年4月までの期間に3651時間(5か月間)のイオン源連続運転を達成した。イオン源の連続運転時間は、主に高周波アンテナの破損によって制限されるので、アンテナ表面状態の詳細な評価は運転時間の更なる延伸の実現性を確証するためには必要である。今回の研究では、高周波アンテナ表面の変色を理解するために、運転後のアンテナの形状測定とSEM/EDS分析を行った。分析の結果、長時間運転後の変色は表面生成過程による負水素イオン生成増大化のために入射するセシウムの堆積とイオン源真空容器で用いているステンレス鋼の成分元素である鉄,クロム,ニッケルなどの堆積によるものであることが分かった。この結果は、高周波アンテナのエナメルコーティングが数ケ月間の長時間運転では摩耗していなかったことを示しており、よってイオン源の更なる連続運転の延伸が可能である。

論文

Soundness evaluation of J-PARC RF ion source after 5-month continuous operation

柴田 崇統*; 大越 清紀; 神藤 勝啓; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 小栗 英知

Journal of Physics; Conference Series, 2244, p.012041_1 - 012041_5, 2022/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.32(Engineering, Electrical & Electronic)

2020年11月から2021年4月までのJ-PARC利用運転において、J-PARC RF負水素(H$$^-$$)イオン源は3,651時間(5ヶ月間)の連続運転を達成した。イオン源は30kWの高周波出力で、H$$^-$$ビーム電流60mA、デューティファクター2%のビームを出力した。5ヶ月連続運転後に、イオン源テストスタンドにおいて、実際の運転条件と同じ条件でイオン源を運転し、RFQ入口の位置での位相空間分布を測定した。ビームのエミッタンスは、水平方向/鉛直方向はそれぞれ0.262/0.264$$pi$$ mm mradで、過去の運転で用いたイオン源と比較して大きな違いはなかった。アンテナコイルを目視確認したが、コイル表面には大きな損傷はないことを確認した。これらの結果より、次の長期運転として、J-PARCの1キャンペーン(1年間)である7ヶ月連続運転への可能性が見えてきた。

論文

J-PARC RCS次世代LLRF制御システムの導入

田村 文彦

加速器, 18(3), p.151 - 160, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)の 低電力高周波(LLRF)制御システムは大強度ビームの加速に重要な役割を果たしている。初期システムは、10年以上にわたって大きな問題もなく順調に稼働していたが、システムに搭載されている古いFPGAの陳腐化により、長期的なメンテナンスが困難となった。そこで、次世代のLLRF制御システムを開発・導入した。次世代システムは、最新のプラットフォームであるMTCA.4を基にしている。このシステムの最も重要な新機能は、マルチハーモニックベクトルRF電圧制御フィードバックであり、設計ビームパワー1MWのビーム強度において、広帯域空胴での重いビーム負荷を初期システムで用いられているフィードフォワードよりもよく補正することができた。システムの詳細、調整結果の結果を報告する。次世代システムの導入は成功であった。

論文

2MHz高周波源による高周波大強度負水素イオン源から引き出されたビームへの影響

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 和田 元*

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.230 - 233, 2021/10

J-PARCやSNS, LINAC4では2MHzの高周波源を用いてイオン源内で水素プラズマを生成し、負水素イオンビームを引き出している。これまで、我々は高周波負水素イオン源より引き出された負水素イオンビームの特性について報告してきた。今回、高時間分解能でマクロパルス内でのエミッタンスの変化を測定する計測系を開発した。この計測系を用いてイオン源より引き出された負水素イオンビームのエミッタンスを測定したところイオン源のプラズマ生成に用いている高周波源と同じ周波数またはその高調波で揺動していることが分かった。本発表では、測定で得られたエミッタンス揺動の結果について報告する。

論文

J-PARCリニアックのイオン源RFおよび空洞RFの同期システム

柴田 崇統*; 平野 耕一郎; 平根 達也*; 神藤 勝啓; 林 直樹; 小栗 英知

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.417 - 421, 2021/10

J-PARCリニアックでは、2014年より高周波放電型(RF)負水素イオン源運転を開始した。RFイオン源ではプラズマ点灯のため数10kWの2MHz RFを高周波アンプから入力する。しかしながら、イオン源のRFが加速空洞のRFと同期を取っていなかったために、リニアック各部における電流波形計測では、形成した中間バンチがイオン源の2MHz揺動によって異なる波高が示された。そこで、我々はイオン源RFと空洞RFの同期を取ることで、ショット(25Hz)ごとのビーム輸送を変わりなく行うことに成功した。

論文

J-PARC RCS次世代LLRF制御システムの性能

田村 文彦; 杉山 泰之*; 吉井 正人*; 山本 昌亘; 沖田 英史; 大森 千広*; 野村 昌弘; 島田 太平; 長谷川 豪志*; 原 圭吾*; et al.

Proceedings of 18th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.170 - 174, 2021/10

J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)における大強度陽子ビームの安定な加速のためには高精度で安定な低電力高周波(LLRF)制御システムが不可欠である。RCSのLLRF制御システムは運転開始から10年以上大きな問題なく運転されてきたが、構成要素であるデジタル部品の陳腐化により維持することが困難となっていた。このため、2016年より次世代LLRF制御システムの開発を行い、2019年に次世代システムへの置き換えを完了した。RCSの広帯域金属磁性体空胴のビームローディングを補償するにはマルチハーモニックの補償システムが必要である。次世代システムではマルチハーモニックベクトルrf電圧制御フィードバックを採用することで、旧システムにおけるフィードフォワード法を用いた補償よりも安定な大強度ビーム加速を実現した。本発表では、次世代システムの概要、ビーム試験結果を示すとともに、更なる性能向上に向けた取り組みについて報告する。

論文

Measurement of a time dependent spatial beam profile of an RF-driven H$$^-$$ ion source

和田 元*; 神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 笹尾 眞實子*

Review of Scientific Instruments, 91(1), p.013330_1 - 013330_5, 2020/01

 被引用回数:3 パーセンタイル:21.33(Instruments & Instrumentation)

イオンは、低周波電磁誘導がそのターゲットとなるイオンを含む荷電粒子の輸送を駆動するプラズマシースを介してイオン源から引き出される。負水素イオン(H$$^-$$)生成のためのイオン源ではMHz帯の高周波交流源がプラズマを励起している。狭い入口のスリットを持った高速ビーム電流計測システムを用いることで、2MHzの高周波源で行動したイオン源から引き出したH$$^-$$ビームのAC成分の強度についての空間分布の調査を行うことができた。ビーム揺動の空間分布は、ビーム中心では周辺部に比べてより小さい揺動であることが分かった。

論文

J-PARC用324MHzクライストロンの特性評価

不破 康裕; 篠崎 信一; 千代 悦司; 平根 達也; Fang, Z.*; 福井 佑治*; 二ツ川 健太*; 溝端 仁志*; 岩間 悠平*; 佐藤 福克*; et al.

Proceedings of 16th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.611 - 613, 2019/10

J-PARCリニアックでは、324MHzと972MHzのクライストロン計45台を用いて加速器の運転が行われている。J-PARCの今後の安定化及び高度化に際しては、最大出力付近でのクライストロン出力特性の正確な把握が重要となる。この特性の把握には使用前のクライストロンはもちろんのこと、放電など何らかの理由で交換されたクライストロンの特性測定が不可欠である。しかしながら、放電による周辺機器を含めた損傷などのリスクや加速器の運転との時間的な干渉が理由で、このような測定はこれまで実施されてこなかった。そこで、リニアック棟内にクライストロンテストスタンドを設置し、様々な運転パラメータにおけるクライストロンの高圧特性や入出力特性を測定した。この測定結果を用いることでインストール前にクライストロンの特性が把握でき、最適な運転パラメータの決定や効果的なクライストロン交換の計画が可能となった。また、使用前と使用済みのクライストロンの特性を比較することでクライストロンの劣化傾向を定量的に把握するための基礎データを取得した。

論文

Progress of the J-PARC cesiated rf-driven negative hydrogen ion source

神藤 勝啓; 大越 清紀; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 池上 清*; 高木 昭*; 滑川 裕矢*; 上野 彰; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2052, p.050002_1 - 050002_7, 2018/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:93.93(Physics, Applied)

J-PARCセシウム添加型高周波駆動負水素イオン源は、大きなトラブルを起こすことなく、2017/2018年の運転期間に3回の2000時間以上の連続運転を達成した。本期間の最終日には、リニアックコミッショニングGrがリニアック出口でビーム電流60mA引き出しをしめすために、イオン源より72mAの負水素イオンビームを生成した。J-PARC製の高周波用内部アンテナの開発も進めており、これまでに1400時間の運転を行った。

論文

Present status of the J-PARC cesiated rf-driven H$$^-$$ ion source

神藤 勝啓; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 滑川 裕矢*; 上野 彰; 小栗 英知

AIP Conference Proceedings 2011, p.050018_1 - 050018_3, 2018/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:82.15(Physics, Applied)

Operation of a cesiated RF-driven negative hydrogen ion source was initiated in September 2014 in response to the requirements of beam current upgrade in J-PARC linac. Delivery of the required beam current from the ion source to the J-PARC accelerators has been successfully performed. In 2016-2017 campaign, continuous operation of the ion source for approximately 1,840 hours (RUN#75 from April to July 2017) was achieved with beam current, macro pulse width and repetition of 45 mA, 500 $$mu$$s and 25 Hz, respectively. We present the operation status of the ion source and a high current H$$^-$$ beam with 70 mA extracted from the ion source for the further high-power upgrade in J-PARC accelerators.

論文

Observation of beam current fluctuation extracted from an RF-driven H$$^-$$ ion source

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 三浦 昭彦; 宮尾 智章*; 和田 元*

AIP Conference Proceedings 2011, p.080016_1 - 080016_3, 2018/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:91.75(Physics, Applied)

In J-PARC, peak H$$^-$$ current of several tens mA is produced from a cesiated hydrogen plasma generated by a solid-state RF amplifier with the frequency of 2 MHz. In case of the high-intensity H$$^-$$ beam extracted from the ion source, the plasma density in the source chamber is so high that the ion sheath around the beam extraction area follows the RF oscillation. Because the ion plasma frequency defined by the ion density is much higher than the driving frequency. The potential fluctuation of the plasma is combined with the driving RF electric field and causes motion of charged particles in the plasma some changes. As a result, the H$$^-$$ beam extracted from the source plasma also fluctuates. The beam current signal from a Faraday cup was measured by a spectrum analyzer. A powerful frequency component at 2 MHz which is as same as that of the RF amplifier was also observed after the acceleration of RFQ linac located at the downstream of the ion source.

論文

Observation of plasma density oscillation with doubled value of RF frequency in J-PARC RF ion source

柴田 崇統*; 神藤 勝啓; 高木 昭*; 小栗 英知; 池上 清*; 大越 清紀; 南茂 今朝雄*; 内藤 富士雄*

AIP Conference Proceedings 2011, p.020008_1 - 020008_3, 2018/09

 被引用回数:5 パーセンタイル:91.75(Physics, Applied)

Balmer alpha line intensity in J-PARC Radio Frequency (RF) negative hydrogen ion source has been measured by photometry measurement. The line intensity shows several interesting time characteristics in different phases; (1) 2 MHz (RF frequency) oscillation just after plasma ignition and (2) 4 MHz (doubled RF frequency) and 2 MHz coupled oscillation in the steady-state. From the comparison between numerical analysis, it has been explained that electron acceleration in inductively coupled electromagnetic field takes place with 4 MHz frequency which results in the 4 MHz line intensity oscillation. From the understandings of the background physics, we can conclude that this fast photometry measurement is a good diagnosis tool to understand whether RF plasma is in E-mode or H-mode in general RF ion sources.

論文

会議報告; 第17回イオン源国際会議(ICIS 2017)

神藤 勝啓

加速器, 14(4), p.248 - 250, 2018/01

2017年10月15日から20日までスイス連邦ジュネーブ市で開かれた第17回イオン源国際会議(ICIS 2017)の会議報告を行う。イオン源国際会議は2年に1度開催され、世界中のイオン源研究者が一堂に集まり、J-PARCなどの粒子加速器や核融合プラズマ加熱で用いられる負水素イオン源、重粒子イオンビーム生成のためのECRイオン源などのイオン源の研究・開発の成果について報告される。

論文

大強度負水素イオン源の高周波放電による引き出されたビームへの影響

神藤 勝啓; 柴田 崇統*; 和田 元*

Proceedings of 14th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.648 - 650, 2017/12

J-PARCでは、セシウムを導入した水素プラズマ生成に2MHzの高周波をイオン源よりピーク電流が数10mAのH$$^-$$ビームを引き出している。このような大強度RF H$$^-$$イオン源では、イオン源内のイオン密度が高いためビーム引出領域近傍のイオンシースがRF振動に追随する。J-PARCの大強度RF H$$^-$$イオン源より引き出されたH$$^-$$ビーム電流をファラデーカップで測定すると、44mAの平均ピーク電流に対して1mA程度のビーム電流の揺らぎが観測された。ビームはその進行方向だけでなく、それに垂直な方向にも振動していると考えられる。ビーム引き出し領域のシースの高周波振動をより明らかにするために、位相空間内での実時間でのビームの揺動を観測できるような高時間分解能で高感度のエミッタンスモニターを備えた実験系を提案する。

論文

Operation status of the J-PARC RF-driven H$$^{-}$$ ion source

小栗 英知; 大越 清紀; 池上 清*; 高木 昭*; 浅野 博之; 柴田 崇統*; 南茂 今朝雄*; 上野 彰; 神藤 勝啓

AIP Conference Proceedings 1869, p.030053_1 - 030053_7, 2017/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:89.08(Physics, Applied)

J-PARCリニアックのビーム増強を行うために、セシウム添加型高周波負水素イオン源の運転を2014年9月から開始した。本イオン源は、ステンレス製プラズマ生成室、ビーム引出系及び差動真空排気用大型真空チェンバで主に構成されている。本イオン源は、2014年10月の運転中にアンテナが故障したが、それ以降、現在に至るまで重大なトラブルは発生していない。現状、ビーム電流45mA、デューティーファクタ1.25%(ビーム幅0.5msec、パルス繰り返し率25Hz)にて1,000時間以上の連続運転を達成している。本発表では、本イオン源の長時間運転における運転パラメータや安定性について報告する。

論文

J-PARCクライストロン電源の高圧整流器の改修

千代 悦司; 佐川 隆*; 鳥山 稔*

Proceedings of 13th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.400 - 402, 2016/11

J-PARCリニアックのクライストロン電源は、12相の600Vの交流電圧を位相制御されたサイリスタにてチョップし、変圧器にて110kVまで昇圧し、整流器にて直流化し、直流高電圧を発生している。本電源では、昇圧変圧器、整流器および平滑用リアクトルが一体化し、変圧整流器を構成しているが、この変圧整流器の整流器が、稼働時間が30,000時間以上経過すると故障が発生し、しばしば加速器を長期間停止させてきた。整流器は、ダイオードと分圧用のコンデンサーを並列に接続し、多段にスタックすることで耐電圧を得ている。故障した整流器を調査したところ、セラミックコンデンサーのモールド内のセラミック沿面で絶縁破壊しており、耐圧以上の電圧がコンデンサーに印加されていた。高電圧がコンデンサーに印加される原因を調査し、その対策を整流器に施した。現在、改修された整流器を装着した変圧整流器を長時間運転し、対策の妥当性を評価している。

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